ウイルス感染を広げないために私達が出来る事

ノロウイルスの感染を広げないためにできること

感染したら外に出ない、人と会わないが基本

今の医学ではノロウイルスそのものを撃退するワクチンはなく、長期にわたり免疫を持つこともできないため、一度感染した方でも、繰り返しなんども感染致します。※ノロウイルスの抗体は短期間しか体内に存在しません。

 

そもそも、ノロウイルスはヒトからヒトへ感染する性質があり、嘔吐物でも500万以上、特に排便物には1億から5億以上ものウイルスを含みますので、下痢や嘔吐の症状がでたら感染を広げないためにも極力外出を控えなくてはいけません。特に乳幼児の排便には100億以上ものウイルスが含まれる場合もあります。

集団感染を防ぐためにも通学・通勤は控え、安静にしているのがベストです。

 

ご存知のとおり、ノロウイルスは感染力が非常に強いという特徴を持っているだけではなく、感染者にその症状が現れなくなった後でも1~2週間、長い時は1か月ほどは便を介してウイルスを排出し続けることが分かっています。

そのため、ノロウイルス特融の症状がおさまったとしても、しばらくはひと気の多いところへ出かけるのは控えたほうが良いでしょう。※下痢が酷いからといって下痢止めを使って外出するのはよくありません。ウイルスを体外に排出したほうがよいため、脱水症状に注意して下痢に耐えるしかありません。

 

調理器具や食品には触らない

ノロウイルスは経口感染がおもな感染ルートのため、調理を担当する人や看病をする人も最新の注意をはらわなくてはなりません。感染したら調理器具や食品には極力触れないようにしましょう。

家族の看病をしながら家事をする場合は、自分の手をよく洗って消毒する、調理器具を消毒する、食品にはよく火を通すの3点を守りながら行いましょう。

汚物の処理は素早く、適切に

ノロウイルスに感染した人の嘔吐物や便にはウイルスが大量(100万~数億)は付着しています。

自分で始末をしたり、家族の看病の際にウイルスを体に付着させてしまうことが多く、そのまま他人と共有するものや食品に触れる事で、感染を拡大させる恐れがあります。

汚物の処理をする時は、使い捨ての手袋やエプロン、マスク、くつカバーなどを用意します。
手袋は二枚重ねで使用するとより安全です。

処理後は必ず手洗い2回とうがいを行い、できるだけウイルスの付着を防ぐようにしましょう。


室内での汚物の処理の方法

①汚物が広がらないようにキッチンペーパーなどでおおい、汚物と同量の次亜塩素酸水や、次亜塩素酸ナトリウム液(台所用漂白剤など)を静かに注ぎます。嘔吐物凝固剤がある場合は、ふりかけて固めます。
②汚物を使い捨てのペーパータオル等で外側から内に向けて静かに取り除きます。
嘔吐
③汚物を取り除いた後の床をペーパータオルでおおい、次亜塩素酸水や次亜塩素酸ナトリウム液を注ぎます。
④10分ほどおいて十分に消毒してからペーパータオルを取り除き、次亜塩素酸水、次亜塩素酸ナトリウム液に浸したペーパータオルで拭き、さらに水拭きをします。
⑤処理に使ったものを袋に入れ、すぐに家の外に出します。その後、2度の手洗いとうがいを行ないます。
※次亜塩素酸水の場合は低濃度では除菌されにくいため、400ppm~500ppmほどの高濃度の次亜塩素酸水が適切です。

特に冬場の乾燥する季節では、嘔吐物を除菌せずふき取りだけにすると、乾燥したウイルスが空気中に広まり、集団感染の危険性も生じますので、適切な処理が必要です。

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